「ヘチ 王座への道」キャストex.登場人物の詳細！見どころや注目ポイントも！

「ヘチ 王座への道」は、朝鮮第21代王・英祖（イ・グム）をモデルとした物語です。母親が賤民であることを理由に王子にも民にもなれなかったクム（チョン・イル）が、義兄弟の約束をしたヨジ（コ・アラ）やムンス（クォン・ユル）、タルムン（パク・フン）らと共に、密豊君（チョン・ムンソン）が王になることを阻止し民のための国づくりを目指していきます。

熾烈な党争が繰り広げられる中で、英祖が王になっていく様子は見どころの一つ。各党の主要人物の豪華キャストにも注目していきたいところです。

またドラマ「トンイ（2010年）」と同じ脚本家であることから、19代王粛宗との繋がりも多く感じられることが魅力の1つになっています。また、密豊君の血筋である16代王仁祖（綾陽君）や、その長男・昭顕世子をモデルとしたドラマ「華政（ファジョン）（2015年）」や、英祖の孫サンの物語「イ・サン（2007年）」や「赤い袖先（2021年）」など、合わせて観るのもおすすめです。

それでは「ヘチ 王座への道」のキャストex.登場人物の詳細、トンイとの繋がりなどを合わせて紹介します。

韓国ドラマ「ヘチ 王座への道」作品情報

作品名	「ヘチ 王座への道」
原題	해치
英題	Haechi
放送	SBS 2019年2月11日－2019年4月30日
話数	全48話（U-NEXT 全24話）
演出	イ・ヨンソク
脚本	キム・イヨン

キャスト＆登場人物一覧

キャスト	登場人物	登場人物詳細
チョン・イル	延礽君 （ヨニングン）／イ・グム	粛宗の次男、後の朝鮮第21代王・英祖
クォン・ユル	パク・ムンス	クムの友人。科挙浪人生→司憲府の監察
コ・アラ	チョン・ヨジ	クムの友人。司憲府→宮女
ハ・ソングァン	チャドン	クムの協力者。侍従
パク・チヨン	ハ・チョホン	クムの協力者。酒売り→尚宮
パク・フン	タルムン	物乞いの頭
ホン・ジンギ	クンテ	タルムンの部下
イ・ソンウォン	チョン・キス	タルムンの部下、語り部
チョン・ムンソン	密豊君（ミルプングン）／イ・タン	李氏朝鮮の王子、傍系（16代王仁祖（綾陽君）の長男・昭顕世子の玄孫）
ハン・ジサン	ト・ジグァン	妓楼の主人、裏家業の頭
ぺ・ジョンファ	チョン・ユニョン／ポクタン	ミルプン君の愛人
コ・ジュウォン	イ・インジャ	王族。南人派、「戊申政変」の首謀者
キム・ガプス	粛宗（スクチョン）	李氏朝鮮第19代王
ハン・スンヒョン	景宗（キョンジョン）／イ・ユン	クムの異母兄、粛宗の長男。李氏朝鮮第20代王
ナム・ギエ	仁元王后	粛宗の継妃、大妃→大王大妃
ソン・ジイン	宣懿王后	景宗の継妃
チェ・スイム	貞聖王后／ソ氏	クムの正室
ノ・ヨンハク	延齢君（ヨルリョングン） イ・フォン	クムの異母弟、粛宗の三男。
キム・ジョンス	イ・イギョム	吏曹参判。チャンジュンの側近
イ・ウォンジェ	キム・チャンジュン	老論派の首長
イ・ギョンヨン	ミン・ジノン	左議政。老論派、権力者
ソン・ビョンホ	チョ・テグ	右議政。少論派の首長
イム・ホ	イ・グァンジャ	戸曹参判。少論穏健派（緩少論）、景宗を支持しクムの学問の師
イ・ドヨプ	チョ・ヒョンミョン	義禁府知事。少論穏健派（緩少論）、景宗を支持
チョン・スンウォン	チュ・ヨンハン	司憲府監察長
ハン・サンジン	ウィ・ビョンジュ	司憲府副監察長。没落した南人派
イ・ピルモ	ハン・ジョンソク	ヨジを見守る監察監、ドラマ前半で無念の死を遂げる。
チェ・ミンチョル	ユン・ヒョク	吏曹正郎→監察長。小北派
チョン・ペス	チャンダル	年配の補佐官、ムンスの部下
アン・スンギュン	アボン	若年の補佐官、ムンスの部下
ト・ギソク	ケドル	ケドル派の頭
ユ・ジョンレ	ファウン	ジグァンの部下
イ・ドヨン		タルムンが助けた逃亡少女
アン・ソヒョン	コンニム	殺主の入れ墨の少女
チェ・ヒョンジン		タルムンの少年時代
イ・ギョンフン		ミルプン君の少年時代
チョ・イェリン		チェ・ユニョンの少女時代

主なキャストex. 登場人物の詳細

延礽君 （ヨニングン）／イ・グム（キャスト：チョン・イル）

粛宗の次男。母・淑嬪崔氏の身分が低い（王宮の水くみ）ため、王子として認められず、民になることもできず“不運の王子”と言われながら、また悪く言われるのが自分の役目だと堕落した生活を送っていた。その頃朝廷では、世子でクムの兄でもあるイ・ユンが世継ぎを望めない体のため、密豊君（ミルプングン）と延齢君（ヨルリョングン）のどちらを世子にするかで二大派閥の小競り合いが繰り広げられていた。

チョン・ヨジを連れて漢陽に戻ったクムは、殺戮を繰り返す密豊君（イ・タン）の罪を暴き、延齢君（イ・フォン）を世子にするために奔走する。まず最初に取り掛かったのが、密豊君が科挙の替え玉斡旋業者に依頼した、ノ・テピョンの替え玉として受験することだった。密豊君に襲われたユン・ヨオクの叔父ノ・テピョンは、その件で密豊君を脅し替え玉を用意させたのだったー。その科挙受験会場でクムは、パク・ムンスと出会い、ヨオクの事件の犯人として密豊君を追っていたヨジと出会う。

ヨジ、ムンス、そして物乞いの頭タルムンらと共に密豊君を追い詰めていく一方で、王族の中で唯一信頼していたフォンや王の粛宗が亡くなり、異母兄イ・ユンが王になる。すると、粛宗の遺言によって自分自身が世弟に任命され、派閥争いと密豊君の権力争いに巻き込まれることにー。

ドラマ「トンイ」との共通点と違いに注目
クムの母親は粛宗が一心に愛した淑嬪チェ氏で、ドラマ「トンイ」では「賤民→監察府の女官→承恩尚宮→肅宗の側室」と、最初は見下される立場のトンイ（淑嬪チェ氏）が、その才能を真心で周囲の人たちを魅了していく様子が描かれています。トンイの後半ではクムも登場し、6歳になるころには科挙の試験でも難しいと言われている中庸や大学を暗記し、運動神経抜群で利発的である“神童”という設定になっています。さらに、クムと昀（ユン）の二人の王子を守るためにと、クムは粛宗の4人目の正妃の養子になり王宮で暮らし続けます。この時トンイは王宮を出て、自分が民のために尽力し、また民に助けられながら生きているところをクムに見せようと奔走します。
ヘチでは、大人になったクムを養子にしようと決心した大王大妃が臣下に「遅すぎる」と反対されるシーンがありますが、幼少の頃に養子にならなかったことがトンイとの大きな違いになっています。但し、科挙の試験で首席合格するなど、神童としての才能は健在。さらに、民のための政治を行う様子は、トンイの教えがしっかりと受け継がれています。

パク・ムンス（キャスト：クォン・ユル）

貧しい名家の息子でヨジとは兄弟のように仲が良い。何度も科挙の試験を受けるが合格できず、そんな中試験会場でクムと出会う。クムが提出した解答用紙の名前と年齢があまりにも違うため、替え玉だと気付き執拗に追いかけまわすが、王子の延礽君 だと分かると自分の人生が終了したことを悟る。

それでも諦めずに勉強し科挙を受験。再び不合格になるがクムが科挙で行われている両班の不正を明らかにし、司憲府が動いたことでかろうじて合格し司憲府の監察になる。さらに勉強中もずっとクムに見守られていたことに気づく。

実直で真面目な性格であることからクムの信頼は厚く、またムンス自身もクムとヨジの3人で義兄弟の約束をする。さらに司憲府の監察になったことで、司憲府が腐敗していることを知りクム・ヨジと共に不正を明らかにしていく。

チョン・ヨジ（キャスト：コ・アラ）

クムとムンスの友人。女性でありながら司憲府の一員として活躍し、武術に長け度胸もあることから“男の中の男”と自負している。司憲府として密豊君の罪を暴くために奔走する中でクムに惹かれていくが、自分が女性だと認識していないため恋心だと気付かず、一心にクムのことを守りたいと思い始める。

タルムン（キャスト：パク・フン）

物乞いの頭。裏社会を掌握し、王宮はもちろん国内の裏の出来事を含めあらゆる情報を集めることができる朝鮮一の情報屋で武術の達人。生きるために権力を重視していたが、クムに出会い共に民のための国造りをしたいと考えるようになる。

しかし、過去の想い人ユニョンと再会する。ユニョンは自分が王妃になるために密豊君の愛人になっており、密豊君を王にするために力を貸してほしいと懇願され心が揺らぐ・・・。

クンテ（キャスト：ホン・ジンギ）

タルムンの部下。タルムンを兄貴と慕い忠実に動く。

密豊君（ミルプングン）／イ・タン（キャスト：チョン・ムンソン）

李氏朝鮮の王子で16代王仁祖（綾陽君）の長男・昭顕世子の玄孫。王の直系ではないが、昭顕世子が王になるはずだったため、次期王は自分だと自負している。しかし、すでに殺戮を繰り返し、その名前を記された帳面があると噂されるほど残虐な性格をしている。

クムへの恨みからフォンを殺害し、自分が世子になるはずだったがー。

イ・タンとドラマ「華政」の繋がりとは！？
タンは度々 昭顕世子の名前を出し次期王は自分だと言い張りますが、昭顕世子とその父16代王仁祖（綾陽君）はドラマ「華政」に登場します。クーデターによって光海君を玉座から引きずり下ろすことで王になった綾陽君ですが、政治は上手くいかず、息子の昭顕世子は人質として清に抑留されます。昭顕世子は8年後に帰還しますが、数か月後に亡くなり、折り合いの悪かった父 仁祖（綾陽君）に殺害されたのではないかという話もあります。さらに昭顕世子の正室・嬪宮カン氏は仁祖を毒殺しようとした疑いで罪人として処刑されています。その子孫ですから、残忍さが受け継がれている様子がヘチでは明確に描かれています。

粛宗（スクチョン）（キャスト：キム・ガプス）

李氏朝鮮第19代王。賤民だったクムの母 淑嬪崔氏のことを寵愛し、2人の間に生まれたクムのことを心から可愛がっていた。幼いころのクムに王の資質を見出していたため、大人になって政治に興味を持たず遊び人風に振舞う様子を見て嘆く。しかし、自分の死期が迫っていることを知ると、クムを次の王に立てて老論派の長になれとイギョムに伝え亡くなる。

ドラマ「トンイ」での粛宗
ドラマ「トンイ」の粛宗は、奴婢のトンイに惚れこみ宮女から側室にまで引き上げます。さらにトンイと一緒に生きていくために、王の座を譲位しようとするぐらいですからその思いは計り知れないものがあります。特にクムが生まれてからは、1日に何度も会いに行き、毎日の寝かしつけも自分がすると言い張る始末。さらにクムが神童だと分かると大喜びしますが、母親が賤民出身のうえにもう一人の王子ユンの存在もあり苦悩します。
トンイでは、王妃がクムを養子にすることで話が収まりますが、ヘチでは養子にならずに遊び人になったクムとの対峙が描かれています。

仁元王后（キャスト：ナム・ギエ）

粛宗の継妃、大妃→大王大妃。愛用深き王妃で、クム・フォン・ユンの3兄弟で仲良く暮らして欲しいと切に願っている。最初は政治に興味を持たず遊び人として振舞うクムのことを嫌煙していたが、粛宗の想いを知るとクムのために尽力し、母親の身分が問題なら養子にしようとまで考える。

ドラマ「トンイ」の仁元王后
粛宗の4人目の正妃・仁元(インウォン)王后キム氏は物語の終盤に登場します。最初は世論やムヨンの助言によってトンイが世子の座を奪うつもりだと信じ冷たく接するが、誤解だと分かり協力する。トンイの真心の魅力にすぐに気づき、世子とクムの二人を守るためにクムを養子に迎える愛情深き女性。

イ・イギョム（キャスト：キム・ジョンス）

吏曹参判、チャンジュンの側近。死期の迫った粛宗に、クムを次の王に立てて老論派の長になれと提案され驚愕する。母親が賤民である以上、クムを支持するのは難しいと考え誰にも話さず秘密にする。しかし、クムを見ていくうちに粛宗の真意を理解し、力を借りるために仁元王后に打ち明ける。

ミン・ジノン（キャスト：イ・ギョンヨン）

左議政。老論派、権力者。粛宗の正室・仁顕（イニョン）王后ミン氏の兄。仁顕（イニョン）王后ミン氏に毒殺の疑いがかけられ、廃妃になったときに一族が危機に陥る経験をする。権力重視、失敗は許せず、結果に相応する代価を払うべきだと常に考えている。

弱点の多い密豊君を王に立て老論派のかかしにするつもりだったが、政敵と認識しながらも手を組もうと言ってくるクムを擁立し利用しようと考える。しかし、本意とは裏腹にクムは世弟から王に。最後まで強靭な政敵でありながら、クムをさらに強くした人物。

チョ・テグ（キャスト：ソン・ビョンホ）

右議政。景宗を支持する少論派の首長で、クムの即位に反対する。即位式が早まったと知ると、阻止するために軍事行動を起こそうとするがミン・ジノンに止められる。

クムが王になることに納得していなかったが、国中に疫病が蔓延したときに活人署へ出向き民を納得させ、自分に振るいかかった濡れ衣を晴らし、全ての問題を解決する様子をみて政敵のミン・ジノンと共にクムの王としての資質を認めることになる。

イ・グァンジャ（キャスト：イム・ホ）

戸曹参判。少論穏健派（緩少論）、景宗を支持するクムの学問の師。クムが世弟になると、景宗を守るためにクムのことを警戒する。ついには、世弟は政には関わってはならないが、王としての資質があることを示してほしいと難題を提示する。しかし、その一方でクムの王としての資質を見抜いている人物の中の一人でもある。

後に王になったクムに領議政に任命される。

チョ・ヒョンミョン（キャスト：イ・ドヨプ）

義禁府知事、少論穏健派（緩少論）。景宗を支持する一方で、景宗とクムの関係の悪化に悩む。クムが即位するときには、クムのために自ら宮廷を出るが、反乱がおきると宮廷に戻り軍を率いて反乱軍を討伐する。

チュ・ヨンハン（キャスト：チョン・スンウォン）

司憲府監察長。権力者に弱く部下には横柄な態度を取っていた。しかしユン・ヒョクの監査によって悪事がバレそうになると、ウィ・ビョンジュ一人に責任を負わせようとする。かろうじて罪は免れるが監察長は罷免され平の監察になる。その後は、ムンスや新たなユン監察長の影響で、改心する。

ウィ・ビョンジュ（キャスト：ハン・サンジン）

司憲府副監察長。没落した南人派。密豊君を王に立てようとする老論派ミン・ジノンと手を組み、数々の悪事に手や不法に手を染めながら出世していく。重要な任務を任されると、家には二度と帰らないという決意を固めるために自宅に火をつける。

しかし最後には、ミン・ジノンに切り捨てられイ・インジャの反乱に加わる。

ハン・ジョンソク（キャスト：イ・ピルモ）

ヨジを見守る監察官、ドラマ前半で無念の死を遂げる。

ユン・ヒョク（キャスト：チェ・ミンチョル）

吏曹正郎→監察長。小北派。名声ある一族の出身で裕福な家庭で生まれ育つ。最初は新人ムンスのことを嫌っていたが、その心意気を理解するとムンス側に立ちサポートする。

チャンダル（キャスト：チョン・べス）

年配の補佐官でジョンソクの部下。忠誠心に強く愚直な性格そしている。多くの雑用をこなしながら長年のキャリアを積み上げたことで、誰よりも豊富な知識を持ち捜査に役立てる。

ムンスが観察官になると部下になる。